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愛しき支配者





ついに、自由になれると思ったのだ。

もう、1週間以上前になるか。
同じく柊によって底辺を這いずり回ることを強いられた一瀬の現当主と共謀して、暮人は父親を追いつめた。
柊の頂点に君臨する父は、けれど今では老いによる衰えが見え、さらには
世界崩壊の折り、かのウィルスによって身体を蝕まれた、まさに死に損ないであった。手に掛けるのは容易い。
彼の周りで安寧の地位を保っていた奴らも何のことはない。一瀬グレンと、暮人の力、そして彼らが成し得た実験の成果―――つまり、終わりのセラフの力さえあれば何のことはなかった。
所詮、人間は人間、ちっぽけな存在でしかなく、いくら集まったところで神の力に対抗する術などない。
大半が、こちらの力の一端を見せつけるだけで暮人の下に臥した。命の保証さえあるのならば、老いた天利に従う理由などないのだから。
けれど、そんな達成感に浸る暮人を、背中から襲う影があった。
背後の気配に気づいて振り向く前に、後頭部を激しく殴打される。避ける暇すら与えない。
帝鬼軍において1、2位を誇る実力の暮人が不覚を取るなどあり得ない。それ以上の実力者などほとんどいない、となれば、相手は決まっていた。

「っ・・・グ、レっ・・・?!」

意識が途切れる瞬間、霞む視界の中に映った影。
それはまさに、仲間だとばかり思っていた男の顔で。
口の端が、笑みの形に醜く歪んでいることに反応する前に、暮人の意識は闇に飲まれていった。

そして、今。

手首を拘束されたまま、暮人は硬くひんやりとした石牢の上に転がされている。

「・・・うっ・・・くそ、」

全身がズキズキと痛み、頭も割れるように痛んでいる。ここに運び込まれてくるまで一切記憶がないため、かなり薬を嗅がされていたのかと思う。
これでも、柊家の次期当主として不足ないよう訓練を受けてきたつもりだ。毒の耐性も拷問の耐性も当然身についている。力だってそれなりだと自負している。他人に遅れを取るつもりはない。
けれど、今、彼の腕を拘束している拘束具は、とても人間の力で壊れるような代物ではなかった。少し動かしてもびくともしないうえ、手首から肘まで完全に背中で拘束されている。
暮人は忌々しげに舌打ちした。ましてや、腕だけの拘束かと思いきや、左足の足首まで分厚い金属製の拘束具が填められており、大型の野生動物でも繋ぐような太い鎖が部屋の隅に繋がれている。
お手上げだ。
せめて片手でも自由になろうものなら足首を握り潰して拘束から逃れることもできるだろうに、このままでは足の力でどうなるものでもない。ましてや、
こうも両手が不自由では、片足で逃亡できたとしてもすぐに捕まってしまうだろう。無駄な行為だ。
はぁ、とため息をついて暮人は身体を石床の上に投げ出した。
よくよく見れば、ベッドもあればトイレもある。囚人を閉じ込めておく地下牢のような場所だと認識する。そこで、初めて合点がいった。
自分は、おそらく囚われてしまったのだ。
柊の生き残りとして。暮人は天利に離反の意を示したが、同時に柊に反旗を翻したのは一瀬であった。
あの時グレンは謀ったのだ。天利を殺し、自分が当主として立つ、という暮人の意志に同調し協力するフリをして、
彼は暮人をも襲った。柊は斃れた。深夜はともかく、征志郎がどうなったかはわからない。けれど、恐らくは同じように囚われているのだろう。殺すほどの価値もない人間だ。
だが、なぜ自分はこうして生かされているのだろう?
「よぉ、目が覚めたか?」

聞き覚えのある声に顔を向けた。低めのよく通る声音は、石牢の中でひどく反響している。忘れられない声音だった。特に暮人にとっては。
未だに視界の霞む目を必死にこじ開け、そして睨みつける。
一瀬グレンは、数日前に見た、帝鬼軍中佐としての軍服姿ではあったが、かつて元帥であった父が付けていた装飾の施された肩章と、飾紐がいくつか豪華になっている。胸元には、普段の飾緒とは別に、一瀬の家紋をあしらった胸章が装飾されていた。
目を細める。それが意味するものは、強権を保っていた柊家の失墜だ。暮人は乾いた喉を必死に鳴らした。

「・・・革命は、上手くいったのか」
「ああ。感謝してるぜ、暮人。お前が力を貸してくれたおかげで、あの天利を権力の座から引きずり下ろすことができた。それに、」
「それに、俺も、だろう?」

皮肉げに笑ってみた。本当に愚かだと思う。この柊暮人ともあろう者が、部下に寝首を掻かれるとは思わなかった。
あの時、完全に自分は油断していたのだ。グレンと共に、天利の玉座まで制圧し、そうして刃を向けた。天利の取り巻きも例外ではなく、
刃向かうものは容赦なく切り捨てた。刃毀れを起こすほどに肉を切り裂き血を浴びて、そして手に入れた自由。
だがそれはあっさりと覆された。グレンによって。

「はは・・・なんだよその顔。お前さ、本気で俺のこと信じてたのかよ?俺は一瀬だぜ。クズでネズミの一瀬だ。一瀬は、目的の為には手段を選ばない最低のクズなんでね。あんな無防備なお前を前にして、みすみす見逃すはずがないだろ?」

グレンは暮人を見下ろして嗤う。無様だな、と足で肩を蹴られ、転がされる。
一瀬の家がひどく長い間、それこそ500年にもわたる歳月にかけて、柊への憎しみを募らせていったのは仕方のないことだろう。
何代も何代も、当主が変わるたびに柊に虐げられ、クズ扱いされてきた一瀬。
そんなこと、もちろんわかっていた。暮人がグレンと出会ったその瞬間から、彼がいつか柊を転覆させる野心を持っていることは明らかで、
それでもなお暮人はグレンを手元に置きたがった。それだけ、彼の実力を買っていた。彼を必要としていた。
だから、・・・いつの間にか、忘れていた。
彼が、自分すら裏切るほどの激しい野心を持っていることを。柊を潰すつもりなら、どんなことでもやり遂げる男であることを。
そしてその結果が、まさにこれだった。

「・・・ならば、なぜ殺さない?俺なんか生かしておいても・・・」
「とっくに死んでるさ。お前は」

息を呑む。グレンの長い腕が伸びてきて、襟首を掴みあげたからだ。
体力を消耗している暮人の身体は、まともに反抗することもできない。拘束具には鬼呪を抑制する呪術が施されていて、確かに鬼の気配は感じるものの、表に出そうとしたが全く発動しなかった。傍に武器がないことも災いした。
とっくに死んでいる?頭がぼうとして、うまく思考が回らない。絶望、というよりは虚無感が暮人の中にあった。
父が死んだということも、グレンが軍の統治者として立ったことも、暮人の戦いが終わったことを意味していて、グレンを見て実感した。
ああ、本当に終わったのだ、と。
柊の圧政は終わり、一瀬の治世となる。彼がどんな政を行うかはわからないが、それでも柊よりはマシだろうと思う。
父を殺した後、自分が立つつもりではあったものの、今となってはどちらでもよかった。

「・・・死んで・・・いる?」
「ああ。俺が天利を殺したあの時に一緒に殺したことになってるんでね。―――漸く、手に入れたぜ、暮人」
「・・・っ!?」

ぐい、と首を強く引かれて、暮人は苦し気に呻いた。次の瞬間、重なる唇。暮人は目を見開いた。
信じがたいことが目の前で起こったことに動揺してしまう。な、にを。ぬめる唇の熱い感触を受け止めきれずに、暮人は必死に唇を引き結んで顔を背けた。それでもグレンの長く悪戯な舌は好き勝手に男の唇を味わってはちゅう、と水音を立てて吸い上げる。
背筋がぞわりと震え、鳥肌が立った。それもそのはず、暮人はグレンと身体を重ねたことなどなかったからだ。

「っぐ・・・んんっ・・・は、やめ・・・!」
「なんだよ、釣れねぇな。もっと簡単に身体ひらく奴だと思ってたんだが」
「なん・・・!?」

グレンの歯に衣を着せない嘲り方に絶句する。―――まさか。背筋をひやりと汗が伝う。
まさか、彼が知っているとでも言うのだろうか。自分だけの秘密、自分が隠し通し続けていたはずの秘密。グレンの唇がつり上がる。
知ってんだぜ、暮人。
心が警鐘を鳴らしていた。耳をふさぎたいと思うのに生憎塞ぐための両腕は拘束され使えない。吹き込まれる声音は悪魔の様だ。
聞きたくない言葉が、嫌でも脳髄に侵入してくる。それは暮人の心までぐちゃぐちゃに掻き乱す。

「―――お前さぁ。天利の女だったんだって?」
「―――っ!!!」

自由の利かない両手の代わりに、唯一自由になる右足が強烈な一撃を繰り出すべくしなやかに振り上がった。圧し掛かってくるグレンの腹に蹴りを入れようとして、しかしグレンは予想済み、とばかりにそれを捕らえ、にやにやと笑うだけだ。振り上げた足首を囚われ、そのまま持ち上げられる。膝を抱え込まれて足を開かされ、暮人は屈辱に身を震わせた。
衣服を身に着けているとはいえ、そこは普段、誰にも晒さない場所だ。ましてや、こうして力ずくで強引に晒されて、
暮人の内側で怒りと羞恥が湧き上がる。
だが、それよりも。
グレンの言葉のほうが、より暮人の心に突き刺さった。
天利の女。忌々しい響きだった。自分すら認めたくない父との爛れた関係。だが、どれほど暮人が嫌悪しようとも、強要される関係から逃れようもなかった。父を父と慕うことが出来た幼い頃が懐かしい。父は、血のつながりや家族としての繋がりよりも、柊として役に立つか、その能力は有用かどうかのほうに重きを置いていた。だから、長男であった自分よりも、能力値の高い結果を出した妹のほうに父の興味が移った時、その瞬間から、暮人の地位は転落したのだ。
表向きは当主候補として自分と真昼が肩を並べていたものの、おそらく父の中では既に決まっていたのだろうと思う。早いうちから真昼の許嫁選びを始めたのもそのためだ。そして彼女の許嫁が決まる頃には、暮人は父の情欲の捌け口になっていた。
父の前で、暮人の、次期当主であるという自負はすべて砕かれ、地を這いずる。一方で、体面上では柊としてのプライドと威厳を保つことを求められる。
暮人の心は乖離していた。人としての絶望と、虚無、そして残ったものは、柊としての義務感。
柊の人間として生きるためには、個は捨て、自ら歯車として生きる冷淡さすら併せ持つ必要があると理解したのもその頃だ。苦痛と羞恥と屈服を強いられた日々は、その一方で、自らの感情に蓋をすることで痛みが減ることを暮人に学ばせた。

「…ずっと、こうして抱いてみたかった」
「っ、や、め…!」
「天利からお前を奪い取りたかった。―――やっと手に入れた。俺のモノだ」

ぶちぶちっと鈍い音と共に、釦が弾け飛んだ。一気に拓かされる胸。うっとりと目を細めるグレンの指先が、暮人の筋肉に盛り上がった胸をなぞる。ぞわぞわと、生き物が這うような悍ましさに暮人は身体を戦慄かせた。
そうして、指先が向かう先は、胸の上にツン、と勃ち上がり存在を主張している乳首だ。グレンが表情を楽しげに歪めて指先でピン、と弾く。
刺激を与えられる度にびくん、と身体が反応を返す暮人は、それだけ敏感に開発されたことを意味していて。
グレンは長い舌を伸ばしてべろりとそこを舐め始めた。唾液をたっぷりと絡めて、ぬらぬらと舌を這わせたかと思えば、ぢゅう、と音がするほど吸い上げる。

「んんっ…くそ、やめろ…!」
「さすが調教されてきただけあるなぁ。男でこんなに乳首が膨らんでる奴なんて普通いないぜ?…後で可愛いピアスつけてやるよ」
「―――っ!!」

うたうように告げるグレンを、ぎりぎりと奥歯を噛み締めて睨みつける。一方で、暮人の心の奥が悲鳴を上げ、涙を流していた。
暮人にとってグレンは、父や、父の取り巻きのような凌辱者でも、己の権力に畏れ従い、また媚び諂うような相手でもなかった。本当の意味で対等と言える相手だと思っていたのに。
それなのに、今のグレンは、彼らと同じ下卑た顔で己に欲情しているのだ。
それが、一番苦しい。

「くそ…、殺してやる…!」
「…言葉遣いがなってねぇなぁ、暮人」
「っぐぁあ―っ!?」

瞬間、激痛が太腿を襲った。そこを中心にして、灼けるような激痛が広がり、脂汗が滲む。
痛みに霞む視界のまま下肢を見やると、持ち上げられていない方の左足の腿にぐさりとナイフが突き刺さっている。その持ち手に絡むのはグレンの掌だ。
グレンが懐に忍ばせていたナイフで暮人の腿を貫き、そのまま地面に縫い止めている。動かそうとする度に肉の裂ける激痛が走り、どろどろの隙間から血が溢れてくる。鼻につく鉄錆の匂いに眩暈がした。それも自らの血の匂いで。
汗を滲ませ激痛に耐える暮人に、グレンは顔を近づけて笑う。

「…さっきも言ったろ。お前の命は、文字通り俺が握ってるんだ。殺さずに苦しませる方法なんていくらでも知ってる。大人しくしとかないと、手足の1本や2本は簡単に無くなっちまうぜ?」
「っ…ぐぅ…っ」

ぐりぐりとさらに傷口を広げられて、ボトムスに染みただけでは足りない程に溢れてくる。どろどろと足下に溜まる血は生暖かかった。
暮人は抵抗を止めた。今のグレンならば、暮人の脚を切り落とすことだって厭わないだろう。
だが、それを甘んじて受け入れてしまっては、本当に彼の元から逃れられなくなる。それが一番不都合だと言い訳した。
決して、彼の気迫に呑まれたわけではないと、自分自身に言い聞かせる。顔を背けて、悔し気に唇を噛み締める。

「わかったら…俺に大人しく足開けよ。天利の前でどんな風に啼いてたのか見せてみろ」
「っ、下種野郎が…」
「そう言うなって。優しくしてやるよ」

大腿部を刺し貫いたナイフはそのままに、グレンは優しげな表情で指を短く切り揃えられた茶髪に差し入れ、暮人の頭を宥めるように撫でてやった。
頤を掴んで唇を重ねる。暮人は眉を寄せたまま、それでももはや抵抗はしなかった。自重によって床に押し付けられた手首にも折れるほどの激痛が走る。
グレンの長い舌は、暮人の冷たく蒼褪めた唇を温めるように何度も舐めていた。引き結んだまま、口を開こうともしない彼にも構わずに、執拗にキスを深める。暮人の表情がますます歪んだ。苦し気に肩で息をする。
酸素を求めて微かに開かれた洞に、グレンは嬉々として舌を割り込ませた。
侵入してきた無粋なそれを、しかし暮人が噛み千切ることは叶わず、そのまま口内を蹂躙され、怯え縮こまっていた舌は囚われる。ちゅくちゅくと舌を絡ませ、あふれる唾液を流し込んだ。喉に触れて飲み込むように強制する。
苦し気な暮人は、それでも必死に他人の体液を飲み干した。キスは苦手だった。天利の取り巻きの奴らの中、数名の変わり者は暮人の唇を求めるやつもいたが、大半が暮人の尻の奥にしか興味がなかったからだ。
ろくな前戯も施されないまま、興奮し今にも欲が溢れんばかりの雄に引き裂かれ内部を蹂躙されては、暮人は激痛に戦いた。
キスを絡めたまま、グレンは暮人の腿に刺さったままのナイフを無造作に抜いた。
再び焼かれるような激痛と視界が反転するような衝撃に襲われる。熱く滾った血の赤が、すでに血溜まりを作っていた。
だがそれでも、興味なさそうにグレンがナイフを放ると、金属製のそれがカラン、と音を立てる。
鬼呪が抑制されたままの部屋では、傷の回復も緩慢だ。
それでも、どくどくと血を流している肢すら気にもかけずに掴みあげるグレンは、そのまま暮人のボトムスを乱暴に脱がせた。
靴も靴下もすべてが剥がされ、無防備な下肢が露になる。暮人は思わず膝を合わせて隠そうとしてしまったが、
そんな反応すら意にも介さず、両手で膝を強引に割られ、そうして暮人はグレンの前に己の羞恥のすべてを晒してしまっていた。
未だに彼の雄は反応を示しておらず、それどころかおびえるように震えている。
それでも、グレンが尻を割り裂けば、暮人の最奥はひんやりとした空気にぴくぴくと痙攣していた。
弄られ続け、押し開かれることに慣れている暮人の尻穴は、既に女のように濡れそぼっていてまるで男とは思えないほどにぷっくりと赤く腫れ膨らんでいる。
親指で広げるようにして穴を弄ってやれば、たまらず耐えていた甘い声を漏らしてしまう暮人。

「っは・・・やっぱお前、マジで女にされちまってたんだな。全然気づかなかったぜ」
「くそ、言うな・・・っ!」

暮人は身を捩るが、グレンの頭が尻の間に埋まった瞬間、身がちぎられる程の周知に死にたくなった。
グレンは柔軟に収縮を繰り返すそこに、己の舌をねじ込んでくる。入口の浅い箇所を弄ばれて、ふやけたそこはまるで上の口のようにぱくぱくと呼吸していた。唾液を流し込んでは、じゅる、と音を立てて吸い上げられる。
長年弄られ続けたそこは、今でも敏感で、先ほどまでおびえて縮こまっていたはずの暮人の雄が、既に張りつめ天を向いていた。
グレンはそれを、嬉々としてみやる。

「すんげぇ勃ってる。後ろだけでこんなとか、相当使い込まれてんじゃねぇの?愛されてもらってたなぁ、暮人様」
「やめっ・・・違・・・っ!」
「それとも、根っからの淫乱だったってことかね?そりゃあ天利様も手放せねぇわけだ」

当主候補より、身体の関係のほうに活躍を見出されてた長男様ってわけかよ。そりゃ傑作だ。
グレンは嘲り笑う。唇を離したグレンは、一気に3本もの指を宛がうと、貫くようにして最奥まで抉った。ひぎぃ、と最奥を爪先で引っかかれる痛みに怯える。グレンの指は長く、それでいて的確に暮人の弱い部分を探っていく。
反応を誤魔化すことができなかった。グレンは、こちらも紫苑の瞳に欲望の炎をともらせ、ギラギラとした視線で見つめていた。
暮人の反応を見過ごすことがないように。グレンの指にいちいち反応を返すのはひどく恥ずかしいものだったが、
身体は条件反射のように面白いように跳ねる。
ぐりぐりと、ぷくりと膨らんだ前立腺ばかりを重点的に攻められて、暮人自身の先端からは、とろりと蜜が溢れていた。
それを塗り広げる指先もなく、折り曲げられた暮人のそこからつぅ、と糸を引いて胸や喉に垂れる。

「っひ・・・ぃ、あっ・・・や、めろっ・・・」
「気持ちいいくせに、やめていいのかよ」
「く、そっ・・・おれ、は、お前のモノなんかじゃな・・・っああああ!!!」

瞬間、再び激痛が走る。だが、先ほどとはまた違う、身体の奥をねじり切られるような、引き絞られるような痛みだ。
グレンの怒りに燃えた瞳が、暮人を冷徹に見下ろしている。激痛の正体は、グレンの掌が暮人の雄を握りつぶすほどに力を込めているからだった。特に鬼頭のくびれの部分をきつく締め上げられ、暮人は目尻にじわりと涙が滲むほどに痛い。
肉体的な痛みには慣れているつもりだが、それでもグレンの与えるそれは酷いものだった。
そのまま、グレンは右手を伸ばして、先ほど放り投げたナイフを手に取った。
血塗れのそれを、舌で舐め取る。磨かれた刃物の銀に、グレンの美貌の顔立ちが映り込む。酷薄そうな表情だ。
暮人の背筋がぞくりと震えた。純粋な恐怖だった。立ち込める血の匂いと特有の性の臭いが混じり合って頭ががんがんと痛む。
目眩がした。苦痛と出血の多さで普通ならば既に気絶しているだろうと思うのに、鬼呪が勝手に傷を修復しようと蠢いていて死ぬことも意識を飛ばすこともできない。拷問と思えば痛みへの意識の遮断もコントロールできるのだろうが、
今の暮人にはそれができなかった。相手がグレンと思えばこそ。ここまで絶望させられてなお、心のどこかに淡い期待が存在している。

「っひ・・・ぅ、な、何を、」
「往生際が悪いぜ暮人様?・・・ぁあ、もっと人前に出れなくしてやろうか」
「まっ・・・待て、まさっ・・・」
「本当に女にしてやるよ。どうせ一生使わないんだ。必要ねぇだろ」
「ひ―――っ」

ひたり、と冷たい刃先が暮人の下肢に触れた。熱で張り詰めたそれが切り落とされる恐怖に一気に萎み掛ける。だが、
グレンの手は止まらない。左手で竿の部分を乱暴に擦り上げては、一番敏感な鬼頭の部分を執拗に指で嬲る。ひくひくと痙攣する鈴口から溢れる蜜を親指で潰してはぬるぬると塗り広げる。
強制的に血液を充満させられた暮人のペニスは、それでも刃の冷たさに恐怖し、震えていた。
暮人は懇願するようにグレンを見つめた。目の端に滲んでいた雫が、無意識の内に頬を汚す。やめろ、それだけは。
プライドなどとうに捨て去ったと思っていたのに、それでも、かろうじて暮人を男たらしめているそれを切り落とされることが恐ろしかった。
だがグレンは、ますます悦に入った表情を浮かべるばかりだ。ああ、暮人、いいぜ、その表情。
興奮する。俺が、お前を支配してる気分になる。―――もっと、歪ませたい。壊してやりたい。うっとりとそう告げるグレンは、
宛がったままのナイフを掴む手に力を込めた。そのまま、ゆっくりと滑らせていく。どっと鮮血が溢れた。
綺麗に磨かれたそれは、途中で引っ掛かりを覚えることなく、まっすぐに肉を断ち切っていく。
暮人は絶叫した。

「っや、め…っぎぃぁあああ―――っ…!!!」

暮人の目の前で、自身が血飛沫を上げて切り落とされた。爆発的な激痛が全身を貫いて暮人は逃げるようにガチャガチャと全身を痙攣させ暴れた。
あれほど高められた熱が、一気に凍り付いたように冷えていく。胸元を汚す血の滑りばかりが生温かく、虚ろな視界がぼんやりとそれを映す。
暮人の雄が綺麗さっぱり切り落とされ、女のように下腹が平らになっていることに絶望する。
本当に女になったのだ、と、痛みに霞む頭の中で実感した。二度と戻れない。過去も今も、そして未来永劫、
自分は男に支配され続けるのだと。全身の力が抜け、暮人はぐたりと床に仰伏しひくひくと痙攣した。涙が頬を汚し、そして硬い床まで濡らしていく。
その時、再び下肢をぎゅぅ、と掴まれる圧迫感を覚えた。次に、ぬるりと生温かな感触に包まれる。屈服した肉体は、
男に与えられる感覚に鋭敏になる。

「…あ…ぁああ…」
「幻覚だよ、ばーか。怖かった?」

こんな可愛い逸物、そう簡単に落としちゃもったいねぇだろ。グレンの顔前には多少は委縮していても、暮人の雄が変わらずそそり立っていた。唾液をたっぷりと絡めて舌で執拗に裏筋からくびれの部分を刺激したかと思うと、大きな飴玉を含むように亀頭を咥内に受け入れる。
度重なる苦痛に喘いでいた身体は、あっさりと快楽に呑まれた。グレンのぬめる粘膜に執拗に愛撫され、すぐに極限まで張り詰める。
暮人の雄は、血管が浮き出るほどに膨張した。いいぜ、出しちまえよ。グレンは、先ほど解した尻の穴に再び指を突っ込んだ。そのまま弱い部分ばかりをぐりぐりと責めてやれば、暮人は一気に射精感の波に押し流される。
耐える間もなかった。どろりと溢れる精が、グレンの中に?み込まれていく。

「っあ、もぅ、出・・・っぁああああ―――・・・!」
「んっ・・・」

びくびくと痙攣を繰り返し、暮人の雄は欲望の丈を吐き出していた。
あまり回数をこなさない暮人のそれはどろりと濃厚だ。他の男に犯される時でも、暮人の欲は顧みられることはなかった。強引に与えられた行為に反応し、漏らすこともあったが、どちらかというと制限させられている事のほうが多い。
行為の最初から根本を縛られて、ただの穴扱いされたことだってあった。だから、
グレンが顔を上げ、口の端を己の精に汚していることに、ひどく怯え、そして不覚ながらも興奮した。
べろりと、赤い舌が汚れた上唇を舐める。たっぷり出たな、暮人。グレンが身体を傾け、暮人の唇に触れる。口内に残る精を流し込まれた。それは余りに苦く、不味いもので、暮人は顔を顰めた。舌が絡む。背筋がぞくぞくと震え、次に与えられる感覚におびえていた。
快楽か、それとも苦痛か。グレンの手のひらは、甘やかに暮人の敏感な肌を這い回る。

「さぁ・・・暮人、お待ちかねだろ。こいつで犯してやるよ」
「っ・・・ひ、やめ・・・」

限界まで足を拡げられ、暮人は呻いた。暮人の目の前で、男を受け入れ慣れた排泄器官が赤く腫れ上がっている。
グレンがとろりと白い唾液を垂らして、ぐぷぐぷと指で確かめるように広げていく。そうして、
そうして、グレンが己の下肢を緩めて、取り出したモノ―――暮人はそれを目にして、ごくりと息を?んでしまっていた。

「どうだ?欲しいだろ」
「あ・・・ぁああ・・・」

すでに赤黒く怒張したそれが、激しく反り返って天を向いていた。
それは、今まで暮人が相手をさせられていた、中年親父どものくたびれかけたモノとは違い、生命力と力強さに満ち溢れている。
こんな熱された鉄串に犯されるのかと思うと、恐怖以上に暮人の中で期待が膨れ上がってしまっていた。
暮人の卑猥な唇が物欲しそうに収斂する。グレンが先端を宛がい、焦らすように滑りを広げるだけで、
きゅぅきゅぅと中を締め付けてしまう。どんなに暮人が嫌がっても、彼の身体は男に与えられる快楽を受け止めるだけのそれに作り替えられてしまっていた。
視線を外すことができない。
グレンの張り詰めた先端を、暮人の尻はあっさりと飲み込んでいく。

「っは・・・すっげぇ絡みついてくる」
「ひ―――、やめ・・・っあああ・・・!!!」

めりめりと音すら立てて、グレンはゆっくりと内部を侵していった。襞が食い込んで奥へと招き入れるように蠢く。暮人は現実を受け止めきれずに、ぎゅぅ、と目を瞑った。グレンが、自分を犯している。同志だと、仲間だと、友だとすら思っていたこの男が。
自分をこんな穢れた目で見ていたのかと思うと、裏切られた絶望感と、けれどそれ以上の興奮が溢れてくる。

「暮人・・・どうだ?美味いか?」

それとも、パパのほうが美味しかったか?嘲るグレンの口調もひどく興奮している。暮人の反応も待たず、体重をかけて最奥まで貫いてしまう。離すまいと、ぎゅうぎゅうと締め付けてしまう自分の内部の肉が浅ましいと思った。こうやって、父だろうが他の男だろうが、命令されてしまえば抗うこともできずにあっさりと身体を蹂躙されていたのだ。
苦痛から逃れるために、すぐにでも快楽を拾えるまでに作り変えられられてしまった己の身体。
悲しかった。そんな醜い姿を、できればグレンに見て欲しくなかった。好きだからこそ開くのならばまだしも、自分は条件反射のように男を求めてしまうのだ。それがたまらなく嫌だった。

「嫌だ、グレン・・・見るな、見ないでくれっ・・・」
「―――そんなに俺が嫌かよ?」

涙目で必死に逃げ出そうとする暮人の姿に目を細める。狭い暮人の内部は、ぎちぎちとグレンを掴んで離さないでいるというのに。この期に及んでなおも抵抗を見せる暮人に苛立った。
結合したまま暮人の脚を掴んでぐるりと体勢を変えさせる。床に這い蹲って、膝を折って尻を高く上げさせた。
後ろ手に拘束したまま正常位で犯していたから、暮人の指は奇妙な方向に折れ曲がっていた。
暴れる暮人の上に圧し掛かる。耳元でグレンが囁く。くれと。甘やかな声音に錯覚しそうになる。現実逃避を始めた暮人の脳内が、次の瞬間激しい揺さぶりに震盪した。

「っあ・・・く、あああっ・・・ぐれ、」

内臓が破れるのではないかというほど激しく腰が打ち付けられる。腹が外から見てもぼこぼこと膨れるほどのそれに、暮人の内部はグレンの存在に狂喜し、快楽を溢れさせた。
グレンが暮人の腹に手を這わせる。どうだ、暮人。お前の腹の中が俺のモンで満たされてる。膨れた腹を撫でられて激しい羞恥に襲われた。今更のように犯されていることを理解する。グレンに凌辱されている。柊として取り繕っていたはずの矜持も威厳もすべての仮面を引きはがされ、何の防壁も持たない己に触れられる。
だが、柊の権力が失墜したその時点で、暮人はただの暮人でしかないのだ。
取り繕ってどうなるというのだろう?
権力も力も、何もかもを取り上げられた柊暮人は、確かに過去の人間でしかなかった。
柊暮人は死んだ。ここにいるのは、グレンに囚われ、生死さえ自由にならず、彼に支配され彼の下で啼くだけのただの雌でしかない。
逃げ出して、どうなるというのだろう?
居場所など、どこにもなかった。

「・・・暮人・・・ずっと好きだったぜ。ずっとお前とこうするのが夢だった。・・・お前はどうだ?」

お前も、俺のことが好きだろう?耳朶を甘噛みされ、ぞわりと震えた。
グレンが別の指先でびくびくと先走りを零す暮人自身を弄んでいる。グレンの言葉にあっさりと反応を返した。熱が集まる。恥ずかしいと思うのに、自分の口から漏れる喘ぎ声を引き絞ることができなかった。
そう、彼の言う通り、自分がグレンが好きだった。唯一、彼と話している時だけ、少し安らぐ心地がして、軽口を叩きあうような他愛のないやり取りであっても、忙しい任務の合間に彼との時間を割いた。けれど、求めていたのはこんな関係ではなかったはずなのに。

「っ・・・グレンっ・・・」
「もっと、欲しがれよ。お前を可愛がってやれるのは俺だけだ。それとも、本当に天利の前で輪姦されるほうが好きなのか?」
「違・・・!グレン、俺はっ・・・」

苦しい息の中、必死にグレンに向けて頭を振る。あんなものは二度と御免だった。
父への反発を募らせ、天利を殺そうと思ったのも、本当はグレンのいう通り私怨が原動力でしかなかった。
いつか、いつか彼の支配から逃れるその時を夢みてグレンと手を取った。
そして、それは既に叶ってしまった。

「俺は・・・、お前を、信じていた・・・」
「安心しろよ。裏切ったつもりはないぜ。俺もお前が大好きだからな」

だから俺のモノになれ。俺にお前のすべてを見せてみろ。グレンの腕が暮人の尻を掴んで何度も引き寄せた。薄暗い部屋には、激しい打ち付けに乾いた音と粘膜の絡むぐちゅぐちゅとした卑猥な水音、そうして互いの激しい吐息しか響かない。
暮人の弱い箇所をグレン自身で激しく擦られ、すでに痛みも忘れて快楽に悶えるしかない。
グレンが暮人の背を抱きしめて、そうして胸元の飾りに爪を立てた。それすら快楽になり、下肢にびりびりとした刺激が走る。
もう、限界だった。耳を舌で内部まで犯されて、文字通り脳まで融けてしまいそうだと思った。

「っ・・・グレ、も、俺・・・っ」
「・・・イけよ。俺が全部見ていてやる」

優し気な声音に震えた。グレンの手のひらの中で、緩やかに扱かれた暮人のそれが弾ける。びゅくびゅくと白濁を床にぶちまける暮人は、そのまま尻の奥にも注ぎ込まれる熱に悶え震えた。グレンの精だった。彼の欲望の証。
彼が自分に欲情した証明のようなそれを、暮人は歓喜と共に受け入れた。
グレンが緩く腰を引けば、さんざんかき回された体液が泡を吹いて漏れ出してくる。
股の間を濡らすそれを甘んじて受け止めながら、暮人はぐたりと固く冷たい石床に身体を預けていた。









堅いベッドの上に寝かされていた。
腕の拘束具は外されていた。足首の分厚い拘束と鎖はいまだについていて、それに暴れるほどの体力はない。
軽い消毒薬の匂いと、カチャカチャと金属音。目を開けると、グレンがベッドサイドに腰を掛けていた。鈍い痛みは脚のほうからだ。包帯がまかれていて、暮人はぼんやりと、先ほどの行為で左足に深い傷をつけられていたことを思い出す。

「よぉ。起きたか?暮人」

グレンは楽しげに口の端を持ち上げた。
左足の傷口は既に血は止まっていたが、それでもまだ歩くには支障がありそうな深手だ。まぁちゃんと治療しといたから、悪化はしねぇだろ。そうグレンは言ってきたが、そんなことは別に、どうでもよかった。
痛み自体はどうということはない。もともと、こんな囚われの身でできることなど、おとなしく眠ることくらいだ。
諦めたように力を抜いていると、いい子だ、とキスをされた。年下の、それもかつては天と地のさほどもある部下だったはずの男にされるような行為ではないが、
暮人は既にそれ以上の屈辱を強いられている。
グレンは全裸の暮人の身体に申し訳程度にかけられていた薄布を引き下ろした。
鍛え上げられた張りのある筋肉の胸の上には、小さく膨らんだ突起が見える。濃い紅色に染まるそこは、暮人が特に敏感な部分で、
グレンは指先で軽くはじいてやれば、それだけで身体がびくりと震える。
咎めるように睨みつけるが、もちろんグレンは楽しげに笑うだけだった。なぁ、お前に俺のモノだって証をやるよ。
不穏な空気に、暮人の顔にも恐怖の色が広がる。

「・・・なにを、するつもりだ」
「さっき言ったろ?お前にピアス開けてやるって。お前に似合う奴を見つけてきたんだよ」

ほら、見てみろよ、綺麗だろ?
差し出されたピアスは丸いリングの形をしていて、中央には小さな赤い石がはめ込まれている。ルビーよりも鮮やかな赤ではないが、紅褐色のその深い輝きはまるで暮人自身の瞳の色のようだった。ごくりと息を呑む暮人に、グレンは圧し掛かる。
お前は赤が似合うから。可愛い印をつけてやるよ。
グレンが手に取ったのは注射針だった。息を?む。悪いな。手近にあったのはこれしかねぇんだよ。乳首を舐めて完全に勃起させる。
根本に宛がって一気に貫通させた。胸から背中にかけてジンジンとした痛みが消えないまま、注射針よりも太いリングピアスでホールを広げられる。
抵抗もできない暮人は、苦痛と屈辱に耐えるしかなかった。
片方も同じように開けられ、両方の乳首にリングがぶら下がった。ぷくりと血がにじむそれをグレンは舐めてやり、
そうして舌をリングに引っ掛けるようにして軽く引く。痛みと、そしてそれ以上の下肢に痺れるようなびりびりとした快感。唇を噛み締める。
こんなものですら、自分の身体は反応を返してしまうのだ。可愛いぜ、暮人。そう揶揄されてキスを絡められる。
指先でリングを弄ばれながら舌を絡めるのがひどく気持ちよかった。
名実ともにグレンのモノになった暮人の背を、グレンは愛おしげにゆっくりと撫でてやる。

「もう少し、ここで大人しくしててくれよな。
 ・・・今、上は結構バタバタなんだよ。柊側についてた残党狩りが結構面倒でさ。お前を表に出して下手に見つかったら殺されちまう」

まぁでも、まともな飯は出してやるから安心しろよ。逃げようとしない限りはな。
そういって席を立ったグレンの言葉に、顔を歪めた。
どうしても、もう一度だけ聞きたかった。
彼が自分を殺さず、ここに閉じ込めた理由。逃げ出せぬよう拘束し、心身共に傷を負わせ支配したその理由を。

「・・・グレン」
「あ?」
「俺が好きか?」

一瞬の沈黙に怯える。それでも、グレンの口の端は吊り上がり、貪欲な獣のような瞳がぎらりと光った。
欲しいものは必ず手に入れる強い意志の籠ったそれに、暮人もまた少しだけ動揺する。息が上がり、呼吸が乱れた。
あれだけ抱かれておきながら、それでも足りないとばかりに腰の奥が疼いてしまう。

「―――あぁ、好きだぜ。だからもう、誰にも触れさせない。俺だけのモノだ」
「・・・・・・」

あぁ、その表情だ。
暮人もまた、欲望に満ちたグレンのその表情に魅せられ、捕らわれている。
暮人はベッドに横たわり、夢も見ないで眠った。冷たく薄暗い地下室は、それでも彼の腕の中のようで
漸く彼自身の本来の姿に戻れたような気がしていた。





end.








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