女性向二次創作サイト
星蒼圏 - 保管庫モバイル
「小宇宙大戦争!」
第一話
それは、とある通信から始まった。
いつものように、フラガは自室に戻ると、ふぅ、とため息をついた。
別に、今日の作戦が思わしくなかったのではない。
むしろ、体の調子のほうがおもわしくなかった。
この1年間―ザフトと地球軍の戦いが始まってから、何一つイイことがなかったからだ。
ふぅ、とまたため息をつくと、フラガは自室に引いた機密回線のパネルを見やった。
(クルーゼ・・・・・・)
ザフトの指揮官の顔を思い出す。
いつもこの時間には毎日のように通信を寄越していた彼から、全く音沙汰がない。
何か会議でもあって、部屋にいないのだろうか。
こんな時間にまで会議をするザフトは、やはりわけのわからん奴らだ、とフラガは勝手に思っていた。
・・・・・・。
それにしても。
静かだ。
静か過ぎると耳が痛くなるというが、まさに今はそれだ。
眠れない。。。
とりあえず、自分の夜には奴の顔がいるのだ。
フラガはずるずるとベッドから降りると、液晶(マジ?)パネルに手を触れた。
『ふっふっふ・・・・・・』
「!!」
大音量の声に驚いて身を引くと、案の定、敵の大将、ラウ・ル・クルーゼが画面ドアップで出てきた。
そして、・・・いきなりの声とドアップの声に驚いたフラガを、クルーゼは鼻で笑った。
「相変わらずわけのわからん奴だ」
(そ、それはお前のほうだろう)
まだ先ほどのショックで固まったままのフラガは思った。
「今日は、他でもない、フラガ君。君にこのことを伝えようと思ってね」
貧乏地球軍には揃えられないような豪奢なつくりのイスに座り、クルーゼは満足げだ。
「・・・・・・なんだ?」
フラガは嫌な予感がした。
けれど、とりあえず冷静を装い、クルーゼに向き直る。
クルーゼが誰かを手招きするように手を動かす。その数瞬後、フラガは驚くべきものを見た。
画面に映った人物は、男で<ここ重要>、短い金髪、瞳の色は澄んだ青。いや、そんなこと考えずとも、彼は自分にうり2つだった。
フラガはマジで驚いた。
「ふふ・・・最近、我が軍ではパイロットの機械化が進んでね。まぁ、機械といっても見目はほとんど人間なのだがな。彼には君の・・・そうだな、私が望む君の姿をデータ化させている。これで本物の君は用済みということだ。今度から、私はこの彼をフラガと呼ぶことにするとしよう。さぁ、フラガ、私の元へ・・・・・・」
そして、一方的に、通信は切れた。
フラガはというと・・・・・・・・・・。
開いた口がまだ塞がっていなかった。
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